プリウスは、燃料タンクに入るガソリンの量が少ない?
プリウスはハイブリッドカーで燃費性能が非常に高く、ガソリン車よりも少ないガソリンで走行することができます。
そのためガソリンタンクの容量が小さいというイメージを持つ人も少なくありません。
車体重量が大きくなると自動車の燃費性能は悪くなってしまうので、必要以上にガソリンを積むと燃費が悪くなってしまいます。
ガソリンタンクの容量が小さければ軽量化により燃費が良くなりますが、航続距離が短くなってしまうので頻繁にガソリンスタンドで給油をしなければならないというデメリットが生じます。
ちなみに一般的なガソリン車やディーゼルエンジン車(乗用車)の場合には、満タン状態で経済走行をすれば500km前後の距離を移動することができます。
プリウスと同クラスのガソリン車の燃料タンクの容量は40L前後です。
20系プリウスのガソリンタンク容量はどのくらい?
2003年~2011年にかけて2代目(20系)プリウスが生産されていました。
この20系プリウスのガソリンタンク容量は45Lです。燃費性能はカタログスペックでは35.5km/Lですが、実燃費は25km/L前後となります。
実燃費のデータから航続距離を算出すると1,125kmとなり、これは一般的なガソリン車やディーゼル車と比較すると約2倍に相当する距離です。
ただし、気温が低いと暖房用に多くの電力を消費するので燃費性能が悪くなり、20km/Lかそれ以下になってしまいます。
このような場合でも航続距離は800km~900kmで、満タンまで給油をすればガソリン車よりも長距離を走行することができることが分かります。
30系プリウスのガソリンタンク容量はどのくらい?
3代目(30系)プリウスは2009年~2015年の間に生産されました。30系プリウスのガソリンタンク容量ですが、20系と同じ45Lです。
30型プリウスは20系と比較してエンジンの排気量が1.8Lにアップし、カタログ上の燃費性能も38km/Lに向上しています。
ただし車体重量が約50kgほど増加したので、実燃費は2代目とほぼ同じです。
そのためガソリンタンクを満タンにしてから空になるまで走行するとすれば、約1200kmを移動することができます。
ちなみに同サイズの乗用車のガソリンタンク容量は40L前後なので、単純にガソリンタンクの大きさは同じで航続距離が約2倍です。
35型はプラグインハイブリッド(PHV)なので20km程度であればガソリンを入れなくても走行することが可能ですが、ガソリンタンクの容量は30系と同じ45Lです。
50系プリウスのガソリンタンク容量比較
2015年以降は現行モデルである4代目(50系)プリウスが生産されています。
現行モデルは先代と比較してガソリンタンクの容量がEグレードで38Lでそれ以外は43Lになり、両方とも容量が少なくなりました。
燃費性能(カタログスペック)を見ると、リッターあたりの走行距離はEグレードが40.8kmでそれ以外のグレード(FF車)は37.2kmなので、単純に比較して燃料タンク容量が小さくなることで燃費性能が約3.6km分増加したものと解釈することができます。
Eグレードの航続距離を計算すると、カタログ上の燃費性能であれば1,550.4kmです。
ただし実燃費は平均28km/L程度なので、実際の航続距離は1,064kmとなります。
ちなみに初代プリウスのガソリンタンクの容量は50Lだったので、数度のモデルチェンジを経てタンクが小型化したことが分かります。
プリウスPHV新型のガソリンタンクの容量ってどのくらい?
新型プリウスにはハイブリッド仕様の他にPHVも選択することができます。
現行型のプリウスPHVのガソリンタンク容量ですが、ハイブリッド車と同じ43Lです。
ハイブリッド走行時の燃費性能はハイブリッド車と全く同じなので、EV走行をしない場合でもガソリンを満タンにすれば1,000km以上を走行することが可能です。
ちなみに東京から福岡まで高速道路を利用して移動すれば、約1,000kmとなります。
現行のPHVモデルは先代と比較するとEV走行距離が約3倍の60km以上に向上し、実用的に電気自動車としても利用することができるようになりました。
駆動用バッテリーに充電する場合の電気代は約80円程度とガソリン1Lの半分くらいの料金で済むので、ハイブリッド走行よりも経済的です。
プリウスのそれぞれのガソリンタンク容量比較
現行のプリウスのガソリンタンクの容量はグレードによって異なっており、Eグレードは38リットルであるのに対してそれ以外のグレードは43リットルとなっています。
Eグレード以外はガソリンタンクの容量が5リッター多くなっていますが、一方で旧型プリウスは45リットルとなっており、現行のプリウスはガソリンタンク容量が少なくなっているものです。
ガソリンタンクの容量が少ないメリットとしては、それだけ重量を減らすことができる反面で航続可能距離が短くなります。
ただプリウスはハイブリッドカーでガソリンエンジンとバッテリーと電気モーターの力を借りて走行する車であるため、現行車種でも旧型でも航続可能距離にそれほど大きな違いがありません。
30系プリウスの航続可能距離はどのくらい?
30系プリウスは、2009年から2016年まで製造販売されていたプリウスで現行モデルの前のモデルになります。
ZVW30系とも呼ばれるもので、エンジンは1.8リッターを搭載しており、電気モーターとの組み合わせにより2.5リッターエンジン並の出力があります。
ガソリンタンクは45リットルですが、燃費性能は10・15モード燃費では35.5km/L、JC08モード燃費では30.4km/Lとなっています。実際に乗り方で燃費は変わりますが、中間値の33km/Lとした場合には45リットルを給油した場合には1485kmの走行が可能です。
なお30系プリウスにはプラグインハイブリッドカーのプリウスPHVがあり、こちらは外部から充電することが出来るため57.0km/Lの燃費性能があります。
多くはバッテリーで走行することが目的となっているため航続可能距離は通常の30系プリウスとほぼ変わりありません。
50系プリウスの航続可能距離はどのくらい?
50系プリウスの燃費性能はEグレードでJC08モード燃費で40.8km/Lとなっており30系プリウスよりも燃費が向上しているものです。
このような背景から重量物となる燃料タンクの容量が削減され、Eグレードでは38リットルに減らされていますし、航続可能距離はEグレードのスペック上では1550kmで、燃料タンクの容量が大きい旧型プリウスよりも航続距離が伸びています。
なお、Eグレード以外は、さまざまなオプションが装備されているため、重量増の関係から燃費は37.2km/Lとなっておりガソリンタンクも43リットルです。
この数値で計算すると航続可能距離は約1600kmとなります。また50系プリウスにもプラグインハイブリッドカーが用意されており、大幅に走行性能が向上しているものです。
現実的には電気走行だけで十分?
プリウスにはバッテリーの電気を使ってモーターだけでの力で走行するEVモードが用意されていますが、通常のプリウスの場合には使用しない方が無難です。
これはハイブリッドカーはあくまでもガソリンエンジンが動力のメインでありバッテリーを使った電気モーターはアシストするためのものです。
特に発進時は負荷が掛かりすぎるためバッテリーの寿命を縮めるリスクがあります。
一方でプリウスPHVはEV走行を前提としており、現行の50系プリウスPHVでは、バッテリー走行の航続距離を68.2kmに向上させています。
この距離は買い物程度に使う自家用車であれば、充電したバッテリーだけで行動できるもので電気走行だけといった使い方もできます。
ガソリン残量からどのくらい走れる?
プリウスの燃料の残量警告灯は残量6リットルで点灯するようになっています。
この残量警告灯は、一般的には次のガソリンスタンドが見つかるまでの距離と言われていますが、6リットルとして燃費が40km/Lとした場合には240kmが航続可能距離です。
ただし、これはあくまでもスペック上のもので山間部や信号などで停車した場合を考えると半分程度と見るのが妥当です。
このため残量警告灯が点灯すれば120kmです。
一方でプリウスにはEVモードが用意されており、バッテリーの残量によってモーターを使った走行が可能ですが、通常のプリウスの場合には数百メートルから1kmと言われています。
下り坂では回生ブレーキを使うことで充電されるので可能な限りバッテリーを使わずに走行すれば場合によっては1km以上走行することができます。
まとめ
今回は、新型プリウス(50系)のタンク容量について書いてみました。
ハイブリッドなので、タンクも少ないのかと思ったのですが、一般車並みにありました。
その分、ガソリンを入れる回数も減りますし、遠方へのお出かけにも便利です。
ぜひ参考にしてみてください。