そもそもハイブリッド車ってどんな車?
最近、エコカー人気が高いですが中でもハイブリッド車がもっとも人気が高いです。
ハイブリッドが初めてこの世でデビューしたのが1990年代序盤で、すでに四半世紀が経過しています。
そもそもハイブリッドとは何かといえば、2つの機能を持ち合わせるというもので、陸と水中で生活できる両生類はハイブリッド種と言われています。
ハイブリッド車はエンジンを主としてモーターをも搭載しており、エンジンのみの走行とモーターのみのEV走行、さらにエンジンの補助をモーターが担い、EV走行のためにエンジンから蓄電されるという仕組みを持ち合わせた車です。
この仕組みにより、燃料消費量を抑え、低燃費性能を発揮することが目的です。
「EV(電気自動車)」と「ガソリン車」の良いとこどり
ガソリン車の構造は燃料をシリンダー内に送り込みピストンで圧縮した状況で点火し、燃焼力がコネクティングロッドからクランクシャフトに伝わり、駆動力へと伝わるものです。
一方で、EV車はモーターが発電することで駆動力へとつながるものです。
ハイブリッド車もEV走行モードがあり、エンジンの回転によりバッテリーに蓄えられた電力で走行します。
ガソリン車の利点はパワーの高さがあり、また、EV車の利点はエンジンと異なる簡単な構造であることや、高いトルク性能を発揮することです。
EV車とガソリン車の双方のメリットが得られるのがハイブリッド車と言えるでしょう。
ある意味、ハイブリッド車は双方のいいとこどりをしている車です。
ハイブリッド車のメリット
ハイブリッド車の最大のメリットと言えば、燃費性能が高いことです。
エンジン走行とEV走行の両方を兼ね備えたハイブリッド車は、低速域や安定走行時、アクセルから足を離した時にEVモードに変換され、高速域や強くアクセルを踏み込んだ時にエンジン走行へと変換されます。
低負荷、高負荷とどの領域でも最適な走行を可能とするため、自動車自体がそれを判断し、常に燃費を抑えるような機能を持ちます。
現在のハイブリッド車はバッテリーが小型化され、蓄電能力は高まり、車体が軽量化されたことが燃費性能に寄与しています。
燃費性能が高いことは経済的負担も少なくし、また、化石燃料のほとんどを海外依存する日本にとってハイブリッド技術は日本人に最高のベネフィットを与えるものです。
ハイブリッド車と他のエコカーの違い
ハイブリッド車の他に様々なエコカーがありますが、その他のエコカーとに違いについて説明してみます。
PHV(プラグインハイブリッド)というエコカーがありますが、通常のハイブリッド車よりも大型のバッテリ―を搭載しており、蓄電能力が高く、電気プラグで充電可能で20km程度のEVのみの走行も可能です。
EV車はモーターのみの駆動で、大型バッテリーに充電することで走行を可能とします。
まだ普及途中ですが、水素自動車がありますが、水素燃料をガソリンの替わりとして駆動力にします。
化石燃料を使用しないことから、有害な排ガスを廃棄せず、燃料の使用済みの水を排出するため、環境対応車と言えるでしょう。
これらのエコカーはすべてエコカー減税の対象となります。
プラグインハイブリッド自動車との違い
ハイブリッド車にはPHV(プラグイン・ハイブリッド)という概念があり、同じハイブリッド構造を持ちながら、プラグを繋ぐ箇所から充電が可能で、大容量バッテリーの搭載と充電設備を持ち、通常のハイブリッド車よりもさらに低燃費性能を発揮します。
バッテリーへのプラグ充電によりEV走行のみで20km程度走行が可能です。
ただ、大容量バッテリーと大型モーターを搭載し、複雑な構造を持つことから車両本体価格が高いことが問題としてあります。
メリットとしては燃料が切れた状態でもEV走行のみである程度走行ができるため、給油拠点までの移動が可能です。
ガソリンスタンドと充電スポットの両方から供給できるものメリットと言えるでしょう。
プリウス歴代モデルの変遷
プリウスは2015年12月に登場した現行型で4代目です。
新しいモデルが登場するたびに、欠点を克服し確実に進化を遂げてきました。
1997年に初代が登場したとき、単にハイブリッドカーの量産車としてだけでなく、その未来的なデザインも多くの人の目を惹きつけました。
2代目は燃費性能を向上させながら、同時に初代の欠点だった加速性能や室内スペースも向上させました。
3代目からはエンジンが1.5Lから1.8Lへと大きくなり、より一層余裕のある走りを実現しました。
外観の美しさも秀逸で、完成度の高さが高く評価されました。さらにPHVも追加されたのも注目されました。
そして現行型はプラットフォームを刷新し、燃費もついにリッター40キロ越えを達成、次世代型と呼ぶにふさわしいものとなりました。
プリウス初代モデルNHW10/11(1997年~2003年)
1997年に初代モデルが登場したとき大きな話題となりました。
「21世紀に間に合いました」というCMの通り、まるで未来から来た車を思わせる斬新な外観と内装、そして誰も経験したことのない電気モーターとガソリンの組み合わせなど、あらゆる点が新しく新鮮な驚きがありました。
トヨタとしては赤字覚悟の価格設定であったようですが、カローラに比べると約50万円高の価格が当時からすると少し高いという印象を与え、まだ未知の自動車であるというイメージによって、今ほどには売れませんでした。
しかし、それでも世界に先駆けてハイブリッドカーの量産車を作ったというのは、トヨタ社はもちろんのこと日本が世界に誇ることができる車の誕生でした。
プリウス2代目 NHW20(2003年~2009年)
2003年に登場した2代目は、初代のセダンから5ドアハッチバックに変更され、国外での販売も意識されたことからミドルクラス並みの大きさになりました。
10・15モード燃費では35.5km/Lを達成し、世界最高水準の燃費を記録しました。初代は燃費を優先するあまり、その他の基本性能の部分で犠牲となったものも少なくなかったです。
2代目では初代の欠点がかなり克服され、特に加速面では遅いという印象を払拭しています。
またEVモードを搭載することで、電気自動車のような感覚を味わうことができるようにしたのも、この2代目からでした。
さらに世界初となる自動で駐車場に入ることができたり、横滑り防止機構、電動インバーターエアコンなど最新技術も盛りだくさんでした。
プリウス3代目 ZVW30(2009年~2015年)
2009年に登場した3代目の大きな特徴は、エンジンが1.8Lに拡大され、ハイブリッドシステムが9割以上を新開発されたことです。
これにより2代目までの弱点でもあった高速域での燃費を向上させ、2.4L車なみのパワーを得ることに成功しています。
燃費は10・15モード燃費で38.0km/Lと世界トップクラスを更新し、2代目の倍になる世界80か国で販売されました。
外観もより一層洗練された印象を与え、特にフロントは間伸びした2台目と比較すると、遥かにシャープさを増しています。
また3代目からコンセントにプラグを差し込むことで充電が可能なPHVが加わりました。
200Vからの充電なので工事が必要でしたが、EV走行の距離が伸び、燃費も大きく向上しています。
プリウス4代目 ZVW50/51/52/55(2015年~)
2015年に登場した現行モデルの評価は大きく2分されています。
性能面ではプラットフォームを刷新したことによって、車としての基本性能が大幅に向上したことを高く評価されました。
足回りがしっかりし、硬質な乗り心地はヨーロッパ車を思わせる仕上がりです。
燃費性能でもJC08モード燃費においてついに40km/Lを達成しています。
ここまでは大きな進化を遂げたと言って良いでしょう。
ところが、評価が分かれたのはデザインです。あまりにも大胆なデザインとなったために、保守層でなくとも違和感ある人が多いようです。
ちなみに、後から登場したPHVのデザインのほうが好印象を与えているようです。
マイナーチェンジでは大きく変更されると予想されています。